テンカラとTENKARA
日本では釣れない釣りの代名詞みたいに言われている「テンカラ」が、昨今、アメリカのフライマンの間では「テンカラはよく釣れる」と評判で、俄かに広まりつつあるらしい。全米規模でTENKARA USA主催のTENKARA SUMMITという催しも毎年開催されている。
https://www.tenkarausa.com/tenkara-summit-2014-boulder-co-sep-27th/
そんななか、アメリカからTenkara GuidesのメンバーのERiK、John、Annの三人のTENKARA師が来日して、九頭竜の小屋で6月9~11日、親睦を兼ねた講習会が執り行われた。
http://tenkaraguides.com/
初日、挨拶もそこそこに小屋の前で振込の練習が始まった。そして2日間みっちりと実釣に行き、また夕食後は毛ばりのタイイングやテンカラの話で盛り上がった。小屋では日本語と英語が飛び交い、笑い声の絶えない不思議な空間がそこにあった。最終日には京都の冨士会長の工房に立ち寄り、冨士流テンカラ・ラインの製作を見学した。そのつど、そのつど、熱いテンカラ論議になり、矢継ぎ早に三人のTENKARA師から会長に質問が飛んだ。
話をしているなかで気になったことが一つあった。どうもアメリカではテンカラを日本のシンプルなフライ・フィッシングの一つと捉えている向きがある。テンカラはテンカラである。けっしてフライ・フィッシングのローカルな一派ではないことを念を押しておきたい。
しかしながら、日本独自の文化Cultureとも言えるテンカラが、どこか普遍的なものを持ち合わせていれば、オセロやカラオケのように世界共通の文明Civilizationになり広がっていく可能性がある。かつて日本の柔道が世界のJUDOになったように、テンカラがTENKARAになる日がやって来る。いやすでにIPPONN、WAZAARI、YUKOと同じようにKEBARI、SAKASA、SUTEBARIなどはアメリカのTENKARA師の間ではそのまま通用する共通言語になっている。柔道と同じように本家の日本のテンカラ師もうかうかできない。
柔道が世界のスポーツになった時、大事な柔の道をどこかに置き忘れたかのように見える。テンカラも同じように単に道具立てや技術的なことだけではなく、大事な釣り心、渓流師の精神みたいなものを含めて伝えなければならないと思っている。
初日、TENKARA師の振込の練習を後ろで見ていた時、最近めっきり少なくなったイシガメを見つけた。そのイシガメを捕まえようと追いかけていた小生のウエダーのフェルトが左右ともペロ・ペロと剥がれて流れていった。会長からは「テンカラ師失格や」と言われたが、結局一回も竿を出していないのに、こんなに楽しい、愉快な釣行はなかった。小屋には終始よい雰囲気の風が吹いていたように思う。
私の釣果:イシガメ1匹 C&R アハハ!
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